小倉遊亀の作品は日本画・書・版画の大きく3つに分けることができます。作品の種類によって見るべきポイントや買取金額が異なりますので順に見ていきます。
日本画
小倉遊亀の作品で最も高価なジャンルです。本画と呼ばれて作家が最も力を入れている作品で、バブル期に比べ美術市場が落ち着いている現在でも作品によっては高価買取が可能となります。作品の構図、サイズ等によって買取価格が大きく異なり、50万から300万円の幅がでます。
高価買取できるかどうかの基準は「版画になりそうな絵」です。日本画家が制作する版画は既存の日本画から作品にすることが殆どです。日本画の種類に比べると版画の種類は少ないため、必然的に作家にとって良い作品が版画に選ばれます。裏を返せば版画になっている絵は良い作品と言えます。版画になりそうな絵ですと作品のサイズによっては300万円以上の査定も可能です。
書
文字通り「書」です。茶掛けの様な厳かな書ではなく絵画作品のような色鮮やかな書が特徴的です。ユニークな作品が多いですが買取査定額は5万~10万円前後となります。日本画と比べると二次的な扱いになるのが現状です。
版画
小倉遊亀で最も査定依頼をいただくのが版画作品です。木版やシルクスクリーンで制作されている作品が多いですが、技法による優劣は殆どありません。重要なのは作品の図柄とコンディション次第です。コンディションに関して作品自体はもちろんですが、額縁もしっかりと確認させていただきます。社内で修復可能な程度なら問題ありませんが、外部で修復若しくは取り換えしなくてはならないと買取金額に影響します。
人気作品は5万~10万で買取できますが、それ以外の作品は厳しい評価になるかもしれません。
小倉遊亀の日本画は<小倉健一氏(ギャラリー鉄樹)>が所定鑑定機関となりますが、鑑定書が無くても査定後に取得可能です。
小倉遊亀の評価ポイント
高価買取されやすいのは、花の図柄で<椿><桜><梅>などです。小倉遊亀の花々を描いた作品は、美しい色彩と大胆な表現で評価されています。また、彼女の描く女性像も人気があり、特に日本の女性の裸婦や着物姿、日常の一瞬を捉えた作品が多くのファンに愛されています。
小倉遊亀の孫・寛子氏は編集者として介護の様子を書に記す
小倉遊亀は2000年に105歳の高齢で亡くなりますが、その介護記録を孫の寛子氏が70冊もの介護ノートにまとめていました。編集者でもあった寛子氏は、その様子を「小倉遊亀 天地の恵みを生きる」で残し、出版しています。寛子氏は現在作品の管理や講演会などで幅広く活動されています。