京都画壇の重鎮として揺るぎない地位を築いた栖鳳は、同じく近代日本画を牽引した横山大観に比肩する存在であり、「西の栖鳳、東の大観」と称されるほど抜群の知名度を誇っています。その作品の評価は今なお高く、とりわけ毛並みや羽毛まで繊細な線で見事に描き出した動物画は栖鳳の真骨頂といえ、安定した人気があります。
栖鳳は兎、猿、家鴨などを自ら飼って写生し、身近な動物の正確な形態や伸びやかな動きを探究していました。重要文化財に指定された「絵になる最初」、文展に出品して話題となった「アレ夕立に」は、モデルの女性のふとした仕草を的確にとらえており、その鋭い洞察力は動物画に限らず人物画にも発揮されています。
動物や人物の描写に定評がある栖鳳ですが、欧州巡遊後に西洋絵画の写実表現を取り入れて描いた水墨画の「ベニスの月」も、日本画の近代化に貢献した栖鳳の画業を浮き彫りにする風景画の逸品です。晩年に手がけた水墨風景画は、それまでの栖鳳作品にはなじみのない墨の滲みを用いることで、線描による写生から離れて新境地を開いた作品として近年再評価されています。
近年の相場を考慮すると買取金額は数十万円から100万円以上と様々です。横山大観と同じく非常に贋作が多い作家のため鑑定を取得させていただくケースが殆どです。竹内栖鳳作品のご売却をご検討の際はお気軽にご相談ください。