BLOG

2025年12月05日 代表の腹の中

女性アーティストのオークション落札金額更新!ただ男性アーティストと比べると・・

こんなニュースが入ってきました。まずは記事を抜粋させていただきます。

“サザビーズ・ニューヨークで開催されたシュルレアリスム美術のイブニング・セールで、フリーダ・カーロの自画像、《El sueño (La cama)》(1940)が手数料込みで5470万ドル(約85億6700万円)で落札された。これにより、自身のオークション記録と、ラテンアメリカ美術のオークション記録が更新された。また、ジョージア・オキーフの《Jimson Weed/White Flower No.1》(1932)が2014年に樹立した女性アーティストの最高落札記録4440万ドル(当時の為替で約52億2000万円)も塗り替えた。”

引用 https://artnewsjapan.com/article/54467

女性アーティストの最高落札金額更新、しかしながら男性作家との開きは・・

85億円は高額です。しかしながら、女性作家というくくりを外して数字を見てみると決して高額とは言い切れません。

歴代最高額は2017年にクリスティーズで約508億円で落札されました。その作家の名はレオナルド・ダ・ヴィンチです。女性アーティストの最高額と比べると約6倍の差があります。事実、トップクラスの男性作家と女性作家の間には、桁違いの価格差が存在することが珍しくありません。

なぜこれほどまでに格差が生じるのか。個人的な感想です。

そもそも価格が決まる流れは?

結論、需要と供給で決まります。供給はシンプルに市場に出回っている作品数です。厄介なのは需要です。需要とは複雑に様々な要素が絡み合って形成されています。

具体的には作家の認知度、作家の背景、取り扱いギャラリーの影響力、オークションでの落札結果、美術館での企画展の数、著名コレクターに収蔵されているか・・などです。

短期的に市場価格が上昇するケースもありますが、一般的には数十年単位で上がっていきます。

ジェンダー論というよりは歴史的な背景では?

そもそも19世紀以前は男性優位の世界でした。今みたいに職業選択の自由もなく、女性アーティストが生まれる土壌すらありませんでした。

印象派ぐらいでやっと有名女性画家が出てきました。男性の画家と呼ばれる人間は数百年以上前から存在し、女性の画家と呼ばれる人間はせいぜい100~150年前からでしょう。

戦後アーティストでも評価されている方は多い点を割り引いてもどうしても不利になると思っています。

やはり子どもや家庭の問題があるのでは

現代のアート市場は、株や不動産と同じ「投資」の側面が強いです。もちろん資産として作品を見ていないコレクターも多いですが、資産の一部として考えているコレクターからするとできる限り価値の下落というリスクは避けたいところです。

そのようなコレクターからすると歴史的なデータが少ない女性作家は、価格が安定しないリスク要因と見なされる事もあるでしょう。

女性を取り巻くライフプランとアーティストとしてのキャリアは交じり合うことは少ないです。

2000年以前までは女性は家庭に入る、子供は女性が見るなどが常識でした。たぶん。

家事や育児は大変です。制作活動を満足に行える方は少ないと思います。このライフプランがコレクターからすると空白期間として見られるのではないかと思います。

2026年以降の女性アーティストはどうなるのか?

100年経過した際にその差は縮んでいると予想します。個人的には草間彌生さんに期待です。現状は約13億ですが、長い時間をかけて徐々に上がっていくでしょう。

男性作家の価格が天井に達しつつあるのかなと。反対に、これまで不当に評価されていた女性作家の作品は「これから伸びる市場」として盛り上がるのではないかと感じています。

まとめ

たまに個人的に作品を買います。既に亡くなっている作家は男性が多いですが、現存作家は女性が多いです。

という訳で草間彌生さんの作品売ってください


顔出しバナー