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猪熊弦一郎の作品が観れる国内の美術館を紹介!鑑賞に役立つ画家の略歴や世界観もあわせて解説

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昭和期に活躍した猪熊弦一郎は、四国出身の洋画家です。抽象画で有名な猪熊弦一郎ですが、実は彼の画業は具象画から始まりました。ニューヨークへの滞在を機に抽象画へと変化を遂げ、最終的には具象・抽象を越えた独自の世界観に到達しています。

猪熊弦一郎の生み出したバラエティ豊かな作品は、地元四国のみならず、全国で鑑賞可能です。それでは、猪熊弦一郎の作品が観られる8つのスポットを紹介しましょう。


猪熊弦一郎の作品に関する美術館・施設情報

猪熊弦一郎の作品が鑑賞できるスポットを、多くの作品をじっくり観られる美術館から作品を気軽に無料で見られる施設まで、幅広く紹介します。

これから紹介する情報は記事掲載時のものなので、訪れる場合には最新の情報を確認のうえ、足を運んでください。


丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)」は、猪熊弦一郎の全面的な協力のもとで丸亀市の市制施行90周年の記念事業として設立されました。猪熊弦一郎の、常に新しいものを積極的に紹介する「現代美術館」として美術館を設立して欲しいという希望が形になった美術館です。

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館では、猪熊弦一郎から寄贈を受けた約2万点にも及ぶ作品を所蔵しています。この記事でのちに紹介する猪熊弦一郎の代表作品を、すべて観ることが可能です。

猪熊弦一郎の作品を最も多く所蔵しているので、ファンなら一度は訪れたい美術館といえるでしょう。ミュージアムショップ、カフェ、美術図書館も併設しているので、1日がかりで楽しめます。

住所〒763-0022 香川県丸亀市浜町80-1
電話番号0877-24-7755
営業時間10:00〜18:00(入館は17:30まで)
※月曜日(祝休日の場合はその直後の平日)、
 年末12月25日から31日は休館。臨時休館日あり。
料金【企画展】展覧会ごとに定める
【常設展】一般 300(240)円、大学生 200(160)円
※( )内は20名以上の団体料金
公式HPhttps://www.mimoca.org/ja/


徳島県立近代美術館

徳島県立近代美術館 出典元:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)

「徳島県立近代美術館」は猪熊弦一郎の出身地である徳島県の美術館です。四国出身のアーティストとして、猪熊弦一郎の作品を多く所蔵しています。

徳島県立近代美術館では、猪熊弦一郎が渡米する前の作品を主にコレクションしており、フランスに留学中に制作した『ジプシーの子供達』(1939-1940年)や『葉を持つ女』(1939年)などが鑑賞できます。

住所〒770-8070 徳島市八万町向寺山 文化の森総合公園内
電話番号088-668-1088
営業時間 9:30〜17:00
※月曜日(祝日・振替休日は開館し、翌日休み)、
 年末年始(12月29日−1月4日)は休館。
 展示替えなどのための休館あり。
料金【特別展】展覧会ごとに定める
【常設展】一般 200(160)円、高校生・大学生 100(80)円、
     小・中学生50(40)円  ※( )内は20名以上の団体料金
公式HPhttps://art.bunmori.tokushima.jp/


京都国立近代美術館

京都国立近代美術館 出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「京都国立近代美術館(MoMAK)」は、主に西日本のアーティストの作品をコレクションしている美術館です。建築家の槇文彦が設計した一部ガラス張りのモダンな建物に、絵画、彫刻、版画、工芸品、デザイン、写真などの幅広い作品を所蔵しています。

京都国立近代美術館では、猪熊弦一郎が1965(昭和40)年に制作し、翌年ニューヨークで開催された第1回ジャパン・アートフェスティバルに出品した『ボイス(マンハッタン)』という作品や、1972(昭和47)年に制作した『風景CX』という作品が鑑賞できます。

住所〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
電話番号075-761-4111
営業時間10:00〜18:00(入館は17:30まで)、
毎週金曜日は20:00(入館は19:30)まで
※毎週月曜日(月曜日が休日に当たる場合は、翌日が休館)、
 年末・年始、展示替え期間は休館
料金各展覧会によって異なる
公式HPhttps://www.momak.go.jp/


東京国立近代美術館

東京国立近代美術館 出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「東京国立近代美術館(MOMAT)」は、日本で最初の国立美術館として1952(昭和27)年に開館しました。現在の千代田区へ移転したのは1969(昭和44)年です。2001(平成13)年のリニューアルでレストランやミュージアムショップも新設され、現在多くのアートファンが全国から訪れています。

東京国立近代美術館は猪熊弦一郎がニューヨーク時代に制作した作品を主にコレクションしており、加えて『○○方面鉄道建設』という珍しい戦争記録画も所蔵しています。

住所〒102-8322 千代田区北の丸公園3-1
電話番号050-5541-8600(ハローダイヤル 9:00〜20:00)
営業時間10:00〜17:00(金・土曜は10:00〜20:00)
※月曜日(祝休日は開館し翌平日休館)、展示替期間、年末年始は休館
料金【企画展】展覧会により異なる
【所蔵作品展】一般500(400)円、大学生250(200)円
※( )内は20名以上の団体料金
※高校生以下は無料
※17:00より割引あり
公式HPhttps://www.momat.go.jp/am/


愛知県美術館

愛知芸術文化センター 愛知県立美術館が入っている愛知芸術文化センター
出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「愛知県美術館」は、愛知芸術文化センター内にある美術館です。クリムトやピカソなどの巨匠の作品を含む、20世紀初頭から現在にかけての国内外の美術品をコレクションしています。

愛知県美術館では、猪熊弦一郎がニューヨーク滞在中に制作した『マンハッタンA』(1966年)や、ニューヨークから帰国後に描いた『地図の中の日曜日』(1979年)などが鑑賞できます。

住所〒461-8525 名古屋市東区東桜1-13-2
電話番号052-971-5511
営業時間10:00〜18:00、金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
※月曜日(祝日にあたる場合はその翌日)、
 年末年始(12月28日から1月3日まで)、
 展示替え等による整理期間は休館
料金【企画展】展覧会により異なる
【コレクション展】一般500(400)円、高校生・大学生300(240)円
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下は無料
公式HPhttps://www-art.aac.pref.aichi.jp/index.html


筑波大学

筑波大学筑波キャンパス 筑波大学筑波キャンパス
出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
筑波大学が石井昭から受贈した「石井コレクション」のなかには、猪熊弦一郎がニューヨークで都市の風景を描いた作品や、没する2年前に描いた貴重な作品がありました。石井コレクションは、筑波大学メイン・キャンパスの大学会館内にある「筑波大学ギャラリー」や、同館内の「アートスペース」に展示されています。筑波大学ギャラリーや筑波大学アートスペースは一般の見学も可能ですが、現在は新型コロナウイルスの感染拡大防止のために臨時休館中です。


香川県庁

香川県庁舎東館の内観 香川県庁舎東館の内観。左に見えるのが『和敬静寂』
出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
香川県の高松市にある香川県庁の1階ロビーには、猪熊弦一郎が1958(昭和33)年に制作した壁画『和敬静寂』があり、誰でも気軽に作品を鑑賞できます。作品の設置されている県庁舎東館は、建築家である丹下健三氏の代表作で、国の重要文化財にも指定されています。


JR東日本上野駅

JR東日本上野駅中央改札 上野駅中央改札。上部に見えるのが『自由』
出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東京都台東区にあるJR東日本上野駅にも、猪熊弦一郎の作品があります。改札口の上部にあるその作品は、猪熊弦一郎が1951(昭和26)年に制作した壁画『自由』です。この壁画は、戦争に傷ついた人々の心を慰めるために制作されました。東北・北陸にまつわるモチーフがパステル調の優しい色彩で描かれています。


猪熊弦一郎の略歴

続いて、猪熊弦一郎の略歴を簡単に紹介します。作品鑑賞前の予習にお役立てください。


1902年:香川県高松市に生まれる

1902(明治35)年、猪熊弦一郎は香川県の高松市に生まれました。その後丸亀市に引っ越し、上京するまでの青年期を香川県で過ごします。猪熊弦一郎は幼いころから絵が大変得意でした。


1922年:東京美術学校(現 東京藝術大学)で藤島武二教室に学ぶ

猪熊弦一郎は、1922(大正11)年に東京美術学校(現在の東京芸術大学)の洋画科へ進学します。東京美術学校では、ロマン主義的な作風で知られる洋画家の藤島武二に師事しました。

1926(昭和元)年、猪熊弦一郎は帝国美術院第7回美術展覧会に『婦人像』を出品し、初入選を果たします。その後も入選が続き、1929年に『座像』が特選に選ばれてからは帝展無鑑査の作家となりました。また、1936(昭和11)年、洋画家の小磯良平らと新制作派協会を設立します。


1938年:フランスでアンリ・マティスに学ぶ

猪熊弦一郎は、1938(昭和13)年にフランスへ留学します。フランスではアンリ・マティスに学びましたが、第二次世界大戦が始まったため1940年に帰国しました。

戦後は後進の指導にあたりながら制作活動を行い、1948(昭和23)年から1987(昭和62)年にかけて『小説新潮』の表紙絵を手がけます。また、1951(昭和26)年には国鉄上野駅(現在のJR東日本上野駅)の壁画『自由』を制作し、注目されました。


1955年〜:ニューヨークに約20年間滞在し、同地で制作

1955(昭和30)年、猪熊弦一郎はパリへ向かう途中に立ち寄ったニューヨークが気に入り、同地で制作を開始します。猪熊弦一郎はニューヨークに約20年滞在し、画家のマーク・ロスコやジャスパー・ジョーンズ、音楽家で作曲家のジョン・ケージらと交流しました。

1973(昭和48)年、一時帰国中に脳血栓で倒れた猪熊弦一郎は、1975(昭和50)年にニューヨークのアトリエを引き払います。そして寒さが厳しい冬にはハワイで、それ以外の季節には日本の東京で制作活動を行うようになりました。


1991年:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館が開館

1991(平成2)年に「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)」が開館しました。丸亀市政施行90周年記念事業として設立されたこの美術館は、丸亀市の美術振興と猪熊弦一郎の画業を明らかにすることを目的としています。

猪熊弦一郎は、その2年後の1993(平成5)年に、東京にて90歳でこの世を去りました。


猪熊弦一郎の世界観

猪熊弦一郎 出典元:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)
猪熊弦一郎は、画家になってすぐの頃には人物などの具象画を描いていました。しかし、ニューヨークに滞在した頃から変化が見え始め、抽象画を手がけるようになります。現在では、熊谷弦一郎といえば抽象画を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

猪熊弦一郎がニューヨークに移ったばかりの頃には、作品のタイトルや描かれたもののなかに具象画の名残がうかがえましたが、次第に抽象概念をテーマにした本格的な抽象画へと移行していきます。猪熊弦一郎の抽象画は初めはモノトーンで描かれていましたが、その後少しずつ色味が加わり、絵の具の中に砂を混ぜ込んだりすることで表現の幅を広げていきました。ニューヨーク時代には都市の風景を抽象的に描いた作品を多く制作しています。

病に倒れてからはハワイと日本を行き来する生活を送った猪熊弦一郎ですが、この頃にまた新たな作風の変化が見られます。ハワイを思わせる明るい色彩や、丸、三角、四角を印象的に用いた作品などを制作するようになりました。さらに、猪熊弦一郎は晩年には宇宙や顔をテーマにした作品も多く制作しています。

このように、猪熊弦一郎は旅先などで自分が見たものや感じたことを積極的に作品に取り込みました。変化を恐れず自らの芸術を追求した猪熊弦一郎は、晩年には「もう私の頭の中には抽象も具象もそんな言葉はありえない。」という言葉を残し、抽象や具象の垣根を越えた独自の世界観を生み出しました。


猪熊弦一郎の代表作品を解説

次々と作風を変えながら芸術を追求した猪熊弦一郎の代表作品を三つ紹介します。パリ留学中、ニューヨーク滞在中、晩年の三つの時代から一つずつ取り上げました。これらはすべて冒頭で紹介した丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で鑑賞できます。


マドモアゼルM

『マドモアゼルM』は、猪熊弦一郎が1940(昭和15)年に描いた作品です。パリに留学していた頃に親交のあったマドレーヌというハンガリー人の女性を、青を基調とした油彩で描きました。

パリでの最後の作品でもある『マドモアゼルM』は、猪熊弦一郎の初期の代表作品ともいえるでしょう。第二次世界大戦がはじまったばかりの緊迫感が、どことなく感じられます。


Landscape

「Landscape」のシリーズは、猪熊弦一郎がニューヨークに滞在していた頃に描かれました。猪熊弦一郎は高層ビルが並び立つ都市の風景に魅了され、幾何学的な形を組み合わせた独特の抽象画でその様子を表現しています。都市の生命力が感じられるような、リズム感のある作風が人気を集めています。

1971(昭和46)年に制作された『Landscape』のほかに、1972(昭和47)年に制作された『Landscape Green A』、1976(昭和51)年に制作された『Landscape Green A』などがあります。


Faces 80

「Faces(顔)」のシリーズは、猪熊弦一郎の妻である「文子」が亡くなったことをきっかけに制作されました。顔の形を単純化し、それらの集合体として作品を仕上げ、ています。

「Faces(顔)」は、猪熊弦一郎が抽象や具象の垣根を越える世界観を表現した晩年の作品です。1989(平成元)年に制作した『Faces 80』のほかに、同年に制作した『顔 20』、1988(昭和63)年に制作した『顔 43』などがあります。


猪熊弦一郎の作品に関する美術館情報まとめ

抽象画の制作で有名な猪熊弦一郎は、旅先などで自分が見たものや感じたことを積極的に作品に取り込み、最終的には抽象・具象を超えた独自の世界観に到達しました。

そんな猪熊弦一郎の作品は、全国の美術館や施設等で鑑賞できます。特に、猪熊弦一郎の全面的な協力の下で設立された香川県にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館は、彼の代表作品をじっくり楽しめるファンなら必見の美術館といえるでしょう。

他にも猪熊弦一郎の作品を所蔵しているユニークな美術館や、気軽に作品が観れる施設もあるので、お近くにお住まいの方、興味のある方はぜひ訪れてみてください。


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