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虎の絵画を極めた有名な日本画家は?

アートの世界で、富士山の絵といえば横山大観、鳥の絵といえば伊藤若冲の作品が有名です。では虎の絵といえば誰を思い浮かべるでしょうか?
虎を描いた作家は多くいますが、中でもリアルさを追求した大橋翠石の虎図が近年注目されています。どの日本画壇にも属さず孤高の画家であり続けた翠石は、文展、帝展、院展などの国内の展覧会に出展することはありませんでした。彼は、日本美術史の中で特別な存在であったと同時に、世界でも高い評価を受けた日本人画家の一人といえます。そんな大橋翠石についての情報をご紹介します。

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江戸時代の日本にはまだ虎が居なかったので、猫や毛皮を見て想像で描いていた


これまでたびたび描かれてきた虎ですが、江戸時代にはまだ日本に生息していませんでした。当然実物を見ることはできず、画家たちが描いてきた虎は大型の猫という想像の域を出ないものだったのです。ほとんどが中国の模写や、毛皮や逸話などを参考にして描いたものでした。江戸時代後期に虎のリアルな描写にこだわった作品を残している岸駒ですら、本物の虎を見たことはありませんでした。彼は中国から虎の頭蓋骨を取り寄せ、そこに虎の皮をかぶせてスケッチをしたといいます。そのため数ある虎の絵は、それぞれの画家たちの想像力が発揮された個性豊かなものになっているのです。
実見に基づき描いた大橋翠石の虎図との違いは歴然。美しい毛並みと鋭い眼光、力強くしなやかな体躯が写実的に表現されています。

「虎」に魅了され、虎を描き続けた日本人画家・大橋翠石


大橋翠石の生い立ち

明治から昭和にかけて活躍した大橋翠石は、1865年に現在の岐阜県大垣市の染物屋に生まれました。幼い頃から絵に親しんでいた翠石は、15歳で本格的に絵画を学び始め、21歳の時に上京し渡辺小崋に弟子入りをします。しかし翌年、師と母を相次いで亡くし大垣への帰郷を余儀なくされました。さらに1891年の濃尾大震災で被災し、倒壊した家に巻き込まれ父が圧死。そんな悲しみを乗り越えようと没頭したのが虎の絵だったのです。


虎に興味を持ったきっかけとは?

絵を好んだ父の影響で幼少期の頃から絵を描くことが好きだった翠石。そもそも虎を描くようになったのは、動物好きで猫の絵が得意だった彼に、知人が「虎を描いてみたらどうか」と勧めたことがきっかけといわれています。
濃尾大震災後、父の納骨で訪れた京都で円山応挙の虎図の写真を購入し、模写を続けていた彼に幸運が訪れます。見世物小屋で虎を実際に目にする機会に恵まれたのです。翠石は足しげく通い写生に没頭しました。こうして写実性に優れた虎図が数多く生まれていきます。

円山応挙にも引けを取らないと言われるほどの実力

翠石の虎図の特徴はその毛並みの美しさにあります。自ら考案した刷毛のような筆を用い、緻密で繊細な細かい描写にこだわりました。今にも動き出しそうなリアリティーのある虎図が魅力です。
江戸中期には岸駒や円山応挙らも虎図を描き残していますが、彼らは本物の虎を見たことはなく、大型の猫を想像しながら描いたといいます。
翠石の絵は東の横山大観や西の竹内栖鳳ら巨匠と同等の評価を得ており、いかに珍重されていたかがわかります。

パリ万国にて「虎の絵」で金メダルを獲得

1900年のパリ万国博覧会では多くの日本人画家が出品している中、当時無名であった翠石が唯一、最高賞である金メダルを受賞。この時の作品は、1頭の虎を描いた『猛虎図』でした。この虎という画題と、翠石ならではの緻密な毛描きが評価された結果です。その4年後、最大規模となるセントルイス万国博覧会、続いて1910年の日英博覧会でも虎図で金メダルを受賞。世界的に高い評価を得、「虎の翠石」としての地位を不動のものとしていきました。

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大橋翠石の代表作品

1924年に描かれた『岩上猛虎之図』は崖を下るほぼ原寸大の虎を描いた大作で、大垣祭の山車につける見送りに描かれたもの。躍動感あふれる作品です。
1927年に描かれた『白虎之図』は、金泥やプラチナ泥など高価な絵の具を使用した作品で、明治天皇に献上されたものと同一下図として印が捺された貴重な1枚です。
翠石最晩年の最高傑作ともいえる『大虎図』は、1944年に母校の後身である大垣市東小学校の講堂を飾るために描かれた作品で、令和3年に市重要文化財に指定されています。

伊藤若冲や長沢蘆雪も虎の絵を描いた

江戸時代には多くの画家が虎図を描いていました。かの有名な伊藤若冲もその一人。若冲自身「虎は日本にいないので、中国画を写す」と記していたように、李公麟の『猛虎図』を模写しています。構図こそそのままですが、虎の描き方には若冲らしさがにじみ出ています。黄土色の絵の具で毛を一本ずつ描いている原画に対し、黄土色の下塗りの上から墨で線を書き足しているところに若冲の独創性が見て取れます。
長沢蘆雪が描いた虎の有名な作品が『虎図襖』です。しっぽが長く、表情も猫に近いのが特徴なのですが、襖の裏には魚に飛びかかろうとする猫の姿が描かれています。これはつまり、表の虎は魚から見た大きな猫だというユーモアなのです。「奇想の絵師」と呼ばれた蘆雪ならではの作品です。


虎の絵を鑑賞できる美術館や展覧会は多数開催されている

虎は干支の一つであり、われわれ日本人にはなじみのある動物です。日本美術において最も多く描かれてきた猛獣であり、縁起の良い動物ともいわれます。もともとは中国に生息し、王者の象徴とされている虎は昔から画題に用いられてきました。
近年でも翠石の作品を集めた展覧会や、翠石を含む虎の絵にスポットを当てた展覧会が開催されています。画壇に属さず生涯孤高の画家であったため、まとまったコレクションを展示している美術館はありません。しかし彼の出身地にある岐阜県美術館や大垣市郷土館では、数点の虎図を見ることができます。また、石川県七尾美術館や大分県の二階堂美術館にも翠石の作品が収蔵されています。
一度見たら忘れられない迫力の虎図を求めて、訪れてみてはいかがでしょうか。

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虎の絵の買取方法とは?

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