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印象派絵画の特徴とは?成り立ちや有名な画家について解説

印象派」という言葉をご存知でしょうか。
近年では「印象派展」と題した展覧会もしばしば開催されているため、言葉自体は聞いたことがあるかもしれません。
しかし、その背景や特徴については詳しくわからないまま鑑賞している人も多いことでしょう。

この記事では、印象派の特徴や成り立ち、代表する画家について解説していきます。
印象派の知識を深めることで、美術鑑賞がより豊かになるはずです。

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印象派とは?


印象派とは、19世紀後半にフランス・パリで始まった芸術運動のこと。印象主義ともいいます。
モネやルノワールらが中心となり活動を行っていきますが、他にもマネ、ドガ、セザンヌ、シスレーなど知名度の高い面々が顔をそろえています。

印象派では、輪郭は描かずに自然の直接の“印象”を表現し、その場の空気感や臨場感を伝えることを追求しました。
特にこだわっていたのが光の効果や表現。変化する光のその一瞬一瞬や、風の動きなども表現しようとしました。

後に詳しく言及しますが、印象派ならではの筆触分割という技法や屋外での制作によって、明るく鮮やかな色彩の傑作が数多く誕生しています。


印象派の始まりから有名になるまで


実は、印象派は初めから高い評価を受けていたわけではありません。厳しい批判から始まり、次第に受け入れられ認められていくという過程をたどっているのです。

今や印象派の画家たちの世界的知名度は抜群で、近代美術を代表する芸術運動といえる印象派。

いかにして印象派が確立していったのか、その始まりから有名になるまでを追っていきましょう。



「写実主義」の流行


19世紀の中頃、フランスで流行していたのが写実主義です。
歴史や神話を題材とし、個人の主観を尊重する自由な理想を描いていたロマン主義に対抗する形で起こった写実主義。故に社会を理想化せず、ありのままに描いているのが特徴です。

写実主義の代表的な画家といえば、ギュスターヴ・クールベ。
「天使を見たことがないから描けない」という名言を残しており、「生きた芸術」を作ることを目指し、写実主義をけん引した人物です。
代表作は名もなき人の葬儀の様子を描いた『オルナンの埋葬』、自身のアトリエを描いた大作『画家のアトリエ』など。

1830年代から発生した、風景画や農民画を写実的に描いたバルビゾン派。屋外の光の下で描いた作品は、後の印象派に継承されています。
バルビゾン派の代表といえるのがジャン=フランソワ・ミレー。『落穂拾い』はあまりにも有名です。



印象派の作品は未熟だと批判される


当時の美術界で権威を振るっていたのがフランスの王立絵画彫刻アカデミー。保守的なアカデミーが重視していたのは古典主義的な美でした。そのため、アカデミー主催の「サロン・ド・パリ」では、印象派の画家たちはことごとく落選。

そこで彼らは自分たちで「画家、版画家、彫刻家、芸術家の共同出資会社」を設立し、後に「第1回印象派展」と呼ばれる展覧会を開催します。
30名の芸術家、そして165点の作品が出品された中の一つが、かの有名なモネの『印象・日の出』。

この絵は、批評家ルイ・ルロワにより「未完成な作品で“印象”しかなく、描きかけの壁紙のほうがましである」と痛烈に批判されました。
しかしこれがきっかけで「印象派」という呼び名が定着したのです。
その後、印象派展は全8回にわたり開催されています。


画商デュラン・リュエルの登場


そんな中でも唯一印象派の作品を評価してくれている人物がいました。フランスの画商、ポール・デュラン=リュエルです。

第1回印象派展の4年前、普仏戦争を逃れてロンドンにいた彼は、モネやピサロらとすでに出会っていました。当時無名であった印象派の作品を積極的に購入し、印象派の普及に尽力したデュラン=リュエル。
彼の支援なしに、印象派のこれほどまでの人気はなかったといえるでしょう。

ニューヨークに支店を設けるなど、アメリカ市場へも進出し成功を収めたことが、パリでも世間に受け入れられるきっかけとなったのです。
ようやく日の目を浴び始めた印象派。
その後、新印象派、ポスト印象派へと続いていきます。

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印象派作品の主な特徴


印象派作品は、風景や人物などを光の変化を表現しながら、その場の空気感を捉え印象として描いているのが大きな特徴です。
特にこだわりの光の描写、そして光を描くために必須の屋外での制作、印象派の基本ともいえる印象の表現。
それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。



筆触分割で表現される光


鮮やかな色彩や光の描写が特徴的な印象派作品。

パレット上で絵の具を混ぜ合わせることが主流だった時代、印象派の画家たちはあえて色を混ぜずに、そのまま小さなタッチでカンヴァスに並べていく手法をとりました。これを「筆触分割」といいます。
絵の具は混ぜることで発色が悪くなるといわれていたこともあり、筆触分割の手法が好んで用いられました。
時間や動きによって変わっていく光をも表現しようとした印象派には最適な手法だったのかもしれません。

また、印象派では黒色を避けるルールがあり、影や暗い色を描く際は色を混ぜて青紫などで表現していたようです。



屋外での制作


光の表現にこだわり、日常の風景や人々、自然を描く印象派にとって戸外制作は外せない条件でした。

この戸外制作を可能にしたのは、画材の進化です。今やチューブ入り絵の具が当たり前の時代ですが、当時の絵の具はとても持ち運びができるものではありませんでした。
産業革命の進展によりチューブ入りの絵の具が発売されると、画家たちは積極的にこれを活用し、戸外制作を実現させました。
この絵の具は、画家たちを戸外へ導く革命的な製品だったといえるでしょう。

戸外制作により、その一瞬の光だけでなく、変化する光の美しさも表現していくようになります。
また外へ出かけることにより、カフェや劇場、駅などと描く対象の幅も広がったことは間違いありません。



主観的な印象を表現


聖書や神話、歴史や宗教など古典的なモチーフが描かれることが多かった時代を経て、印象派以前には、見たものをありのままに描くという写実主義が流行していました。

そんな写実主義に対して印象派では、見たものの瞬時の風景、印象を捉えます。光や空気感を捉えて再現するのが印象派なのです。
自分がいる町、風景、そこで暮らす人々など、日常的な場面を多く描きました。

また写真機の発明が画家たちに影響を及ぼしていたようです。いくらありのままに描いても、そのままを映し出せる写真にはかないません。
そこで印象を描くという彼らなりの方向を見出したのでしょう。



ポスト印象派(後期印象派)と呼ばれるジャンル


印象派の後に、1880年代から主にフランスで活躍した画家たちを指す言葉であるポスト印象派(後期印象派)。
印象派の影響を受けつつ独自の画風を作り出していったため、作風は画家によりそれぞれ異なります。

ポスト印象派の代表といえるのが、フィンセント・ファン・ゴッホ。
ゴッホといえば黄色のイメージが強いですが、色相環で正反対に位置する補色を使った大胆な色使いが特徴的です。例えば青と黄色、緑と赤のように。
また厚塗りの激しいタッチもゴッホの特徴の一つです。

ポール・ゴーギャン(ゴーガン)もポスト印象派に数えられる一人。画家の内面、思想や哲学を表現しようとしたメッセージ性の強い作品が特徴です。


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印象派を代表する画家


ではここからは、印象派として活躍した画家を紹介していきます。
有名な人物ばかりなので、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
それぞれの代表作についても触れていきます。



クロード・モネ


印象派の中心人物として存在していたクロード・モネ。
印象派の特徴である戸外制作を、青年期に画家ブーダンからすでに学んでいた彼は、苦しい下積みを経て印象派誕生のきっかけを作った人物となりました。その作品が『印象・日の出』です。

またモネは、同じモチーフをさまざまな光の下、異なる天候や季節、時間で描いた「連作」を多く発表しました。『睡蓮』や『積みわら』などが連作の代表作です。

揺るぎない印象派の技法で晩年まで制作を続けていたモネですが、1926年に86歳で永眠。
圧巻の大きさを誇る『睡蓮』大装飾画は、パリのオランジュリー美術館に展示されています。


エドゥアール・マネ


常にサロンでの成功を望んでいたエドゥアール・マネ。そのため印象派展に参加することはありませんでしたが、印象派の画家たちから慕われ、相互に影響を与え合っていたようです。
マネ自身、時に戸外制作に赴き、印象派の特徴である筆触分割を用いることもありました。
ただ印象派展へ参加しなかったことから、印象派の画家ではなく印象派の指導者、先駆者と位置づけられるのが一般的です。

美術界にスキャンダルを巻き起こした『草上の昼食』や『オランピア』は、娼婦の裸体を描いた作品で、多くの批判や嘲笑を浴びることに。

マネは、死後に評価が上がった画家の一人といえるでしょう。


ピエール=オーギュスト・ルノワール


貧しい家庭に生まれたピエール=オーギュスト・ルノワール。
印象派の主要メンバーで、リーダー的存在であったといわれています。
第3回印象派展に出品した作品が、有な彼の代表作『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』です。

ルノワールはサロンに幾度となく挑戦し数多くの入選を果たしており、結果的に彼はサロンで大成功を収めています。

その後、アルジェリア・イタリア旅行を機に印象派から離れていき、新古典主義へと転向。そして印象派の表現も取り入れつつ、独自の画風を作り上げていきました。


カミーユ・ピサロ


全8回の印象派展に全て参加した唯一の人物であるカミーユ・ピサロ。
4回目の印象派展のころから顕著になってきたグループ内の分裂の際には、ピサロが仲を取り持とうと試みたが分裂は回避できず。

ピサロは、印象派、ポスト印象派にまたがる画家としても知られており、初期には農村の自然や風景を、そして人物画にも力を入れるようになります。この時期に描かれたのが『カフェ・オ・レを飲む若い農婦』です。

ゴーギャン、セザンヌらの父親的存在として後期印象派を後押しし、またピサロ自身、新印象派の技法を追求した時期もありました。


ポール・セザンヌ


当初は印象派の一人として活動していたポール・セザンヌですが、第4回印象派展の不参加を機にグループから離れていきます。

しばしばポスト印象派の画家と位置づけられ、キュビズムなどの20世紀の芸術にも影響を与えたといわれています。
ロマン主義的な作風から、印象派を通して明るい色彩に変化。そして晩年には「感覚の実現(レアリザシオン)」を目指しました。

代表作は『リンゴとオレンジのある静物』。対象物を変形や歪みで表現する「デフォルマシオン」が魅力です。
静物画としてリンゴをモチーフにした作品を多く描いている彼ですが、これには幼少期の友人ゾラとの思い出が関わっているとか。


印象派に影響を与えた日本美術


19世紀から20世紀にかけて、ヨーロッパでは浮世絵が大流行。このジャポニスムと呼ばれる風潮は西洋美術界、そしてモネやマネ、ゴッホなどの芸術家たちに多大な影響を与えました。

遠近法を用いていた西洋絵画に対し、浮世絵は平面的で大胆な構図と余白を活かした表現が特徴。
彼らはこの浮世絵独特の技法を読み取り、自身の作品に取り入れていったのです。

モネの『ラ・ジャポニーズ』、ゴッホの『タンギー爺さん』などはわかりやすく浮世絵の影響が見て取れる作品です。



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まとめ


後のフォーディズムやキュビズムにも影響を与えた印象派。
アートの分野にとどまらず、音楽や文学の分野にも印象主義という様式が生まれています。このことからも印象派がいかに影響力を持っていたかがうかがえます。

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