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茶釜の種類と歴史:その魅力を徹底解説

茶釜は茶の湯・茶道には欠かせない重要な要素です。湯の沸く音や湯気で茶会の風情を高める役割を持つだけでなく、見て楽しむ骨董品、工芸品としての価値も備えています。

古くは鎌倉時代から生産がはじまったとされる茶釜の歴史やその種類について、また錆や変色から守るための手入れ、保管の方法についても解説していきます。
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茶釜とは

ものを煮たり、湯を沸かしたりするための釜のうち、茶の湯・茶道に使うものを「茶釜」と呼びます。

茶釜は茶会の始まりから終わりまで場所を動かさないことからも、茶席の中心となる茶道具のひとつと位置づけられており、茶会の主役とも評されます。

そのため、茶会を催すことを「釜を掛ける」、月例の茶会を「月釜(つきがま)」と言うほど、茶釜は重要な道具なのです。ほかにも、「在釜(ざいふ)」「釜日(かまび)」「添釜(そえがま)」といった言葉の数々からも、茶の湯と釜の関係の深さがうかがえます。

茶釜の歴史とその進化

茶釜は全体が丸みのある形で口の小さな釜です。鋳鉄製が一般的ですが、金や銀、銅などの鉄以外の金属製のものや陶磁器もあります。

大和時代に中国から伝わった「鍑(さがり・ふく)」と呼ばれる口の大きな釜が原形とされています。もとは大陸の遊牧民族が肉などの煮炊きに使ったものが、日本に伝わって長い年月を経るうちに改良が加えられ、鎌倉時代末期から室町時代初期には現在と同じような口の小さなスタイルに落ち着いたようです。

当時は筑前(福岡県)と佐野(栃木県)がおもな産地でしたが、茶の湯を政治利用に熱心だった豊臣秀吉が京に職人を集めて一大産地としました。江戸時代に入ると茶の湯は町人のあいだにも広がり、日本各地で生産されるようになりました。

茶釜の役割と特徴

「釜ひとつあれば茶の湯はなるものをよろづの道具をもつは愚かな」

千利休が茶の湯の心得を短歌にして詠んだ「利休百首」のなかの一首です。いたずらに道具を求める愚かさを戒めるだけでなく、客を楽しませるために心をつくすことこそが大切なのだという教えがこめられていると言われています。

斜に読めば、簡素を旨とするわび茶をきわめた利休ですら「釜ひとつ」と言わざるをえないほどに重要なのが茶釜だとも言えるかもしれません。

茶釜は湯を沸かす道具であり、茶碗などと同様に骨董品、工芸品としての価値も備えています。

しかし、それだけでなく、しゅんしゅんと音を立てて湯が沸き、湯気が立ちのぼる様子を眺めるのも茶会の楽しみのひとつです。茶室という空間を演出するのに欠かせない重要な要素でもあります。

季節によって使い分ける

茶道では湯を沸かすための火をあつかう場として炉(ろ)と風炉(ふろ)を使います。そして1年を11月から翌4月までを炉の季節、5月から10月までを風炉の季節にわけ、それぞれで使用する茶道具も変化します。

炉は床に埋め込むかたちで設置する固定式で、暖房としての機能も合わせ持っています。寒い時期には都合がいいのですが、夏の暑い時期とは相性がよくありません。

一方の風炉は床に置いて使う可搬式です。炉に比べると小ぶりで発熱も控えめですし、客座から離れた位置に置けることもあって、客に暑い思いをさせにくいのもメリットです。

炉、風呂に使う茶釜を、それぞれ「炉釜(ろがま)」「風炉釜(ふろがま)」と言い、冬には炉釜、夏には風炉釜というふうに使いわけます。

茶釜の種類

茶釜の主要な産地として知られているのは福岡県芦屋町(芦屋釜)、栃木県佐野市(天命釜)、京都(京釜)の3か所です。

歴史としては鎌倉時代から茶釜の鋳造がはじまった芦屋や佐野が古く、その後安土桃山時代からは京都が茶釜生産の中心地となりました。

ここではそれぞれの産地ごとの茶釜の特徴について解説します。

芦屋釜

鎌倉時代のはじめに筑前国芦屋(現在の福岡県遠賀郡芦屋町)で生産がはじまったのが芦屋釜(あしやがま)です。室町時代に盛んになったものの、江戸時代にいったんは途絶えます。しかし、平成になって復興を果たし、今に続きます。

鋳鉄製でありながら非常に薄くつくられており、重厚感と軽やかさを合わせ持つのが特徴です。

デザインとしては胴から口にかけての曲線が美しい真形釜(しんなりがま)が多く、胴部に松竹梅や花鳥、山水などの大柄な文様が描かれています。

国の重要文化財に指定されている茶釜は9点ありますが、そのうち8点までを芦屋釜が占めるほど、その芸術性は高く評価されています。

天命釜

西の芦屋と並ぶ代表的な茶釜が天命釜(てんみょうがま)です。天慶年間(938〜947年)から鋳物づくりがはじまったと伝わる下野国佐野天明(現在の栃木県佐野市)で生産されました。

天命は天明の古い地名で、天命釜とも天明釜とも記されます(天冥や天猫の字も使われますが、いずれも読みは「てんみょう」です)。

端正な形、なめらかな肌に文様の美しい芦屋釜に対して、天命釜は独創的な造形で荒々しく素朴な鋳肌を特徴とします。文様のあるものは少なく、その侘びた趣が茶人に好まれました。わび茶に炉が使われるようになったころから人気が高まったようです。

京釜

京釜(きょうがま)は京都三条釜座(かまんざ。現在の釜座通周辺)でつくられる茶釜茶釜で室町時代末期から茶釜の生産がはじまりました。京作(きょうさく)とも呼ばれます。

芦屋釜にもつうじる細かく精巧な地紋が特徴で、茶の湯が盛んな地域に近い分、茶人たちの要求に応えやすかったこともあったのでしょう、茶釜づくりの中心地として栄えました。

武野紹鴎(たけのじょうおう)や織田信長の釜師をつとめたとも言われる西村道仁(にしむらどうにん)、道仁の弟子で秀吉や利休の釜師となった辻与次郎(つじよじろう)、千家十職に数えられる大西家初代の大西浄林(おおにしじょうりん)などの釜師を輩出しました。

茶釜の手入れと保管方法

茶釜は鋳鉄製で、しかも水をあつかうため、とても錆びやすいという性質を持っています。また、手の脂や化粧品なども錆や変色の原因となります。

取り扱う際は釜環(かまかん)という金属製のリングを使って吊りさげるか、帛紗(ふくさ)などを使って持ち上げるかして、直接手を触れないように注意します。

もし、触れてしまった場合は熱湯で洗い流してから乾いた布で拭き取ってください。

使用後は内面は湯か水で軽く洗い、外側は灰や湯垢を落とします。その後、風とおしのいい場所でよく乾かします。

保管する際はしっかりと乾燥させてから片づけます。布や紙で包むと湿気を吸いやすくなって錆の原因になりますのでこちらも注意してください。

鉄瓶と茶釜の違い

茶釜のほかにも湯を沸かす道具としては鉄瓶があります。

鉄瓶は持ち手と注ぎ口のあるヤカンのような形です。一方の茶釜は注ぎ口がなく、持ち手もないのが普通です。容量も鉄瓶より大きいので、大人数での茶会には欠かせません。

柄杓をあつかう所作の美しさも茶会の見どころですが、普段使いの手軽な湯沸かしとしては不便な点があるのも否定できません。

そんなところから茶釜に注ぎ口と弦(つる=持ち手)をつけた鉄薬罐(てつやかん)が考え出され、やがて鉄瓶に発展したのだろうと言われています。

ちなみに、ヤカンはもともと漢方薬を煮出すのに使うものであり、それゆえ「薬」の字を使います。医術の道具だったヤカンがいつのまにか湯沸かしの代名詞的存在になったのです。

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まとめ

今回は茶の湯・茶道に用いられる茶釜の歴史や産地などについてご紹介しました。

茶釜は単に湯を沸かすだけではなく、茶会の雰囲気を盛り上げる役割を持った重要な舞台装置のひとつです。

もし、お手持ちの茶道具の売却をお考えであれば、ぜひ獏までご連絡ください。箱がない、値打ちがあるかどうかわからないなどの場合にもしっかりと対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
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