智内兄助の油絵・絵画・パステル・版画の買取価格とポイント

智内兄助
1948年 〜現在に至る。
日本の洋画家。愛媛県に生まれる。東京藝術大学大学院を修了する。1980年代初めから和紙にアクリル絵具という独特な画法を確立し、日本画と洋画との境界を越えた革新的な表現方法に到達する。1987年の安井賞展で特別賞受賞(’91年同佳作賞受賞)1992年には毎日新聞宮尾登美子作の連載小説「蔵」の挿絵を担当する。
2023年にギャルリーためながパリで個展が開催された。

買取ポイント

智内兄助の作風

智内兄助といえば<少女>をモチーフにした絵画作品ではないでしょうか。日本古来の美意識を日本画以外で表現することを目指し、最初は木綿のキャンバスを使用していました。その後は和紙を使うようになりました。西洋のものと東洋のモノを組み合わせた和洋折衷でミスマッチを演出し、芸術まで昇華する表現方法もある中、日本独自のモノへと収斂していく様子は智内兄助の良い作品を残したいという想いと強く感じます。
着物を着た少女図が多く人々が思い描くイメージを巧みに操り不透明な世界観を表します。着物が持っている平面性は二次元の画面と相性が良く、下地の和紙とも良い関係を構築していると言えます。細部まで一貫性があり作品全体としてみたときに大きなインパクトを感じます。智内兄助が描く作品は黄泉の世界、此岸、彼岸、女性の髪などがキーワードではないでしょうか。

智内兄助の現在の評価と価値

現在も精力的に活動している作家のため、問い合わせ時点での市場評価をもとに、買取金額をご提案させていただきます。物故作家と比べると相場の変動が出やすいためです。
智内兄助の高価買取ポイントは<描き込み具合>でしょう。細かい部分まで描かれている作品は高価買取しやすいです。また、モチーフとして少女が描かれている作品は需要が高く、市場でも活発に取引されています。

★幽霊画というジャンル

少し話が逸れますが、日本の美術史を振り返ってみると幽霊画とうジャンルがあります。個人的には智内兄助が描く作品は幽霊画とのシンパシーを感じます。
幽霊画とは江戸時代から明治時代にかけて描かれた円山派や浮世絵の様式の一つです。浮世絵で描かれている幽霊画は化け物のような見せ方が多いですが、円山応挙(円山派)が描く作品は儚いながらも美しさを感じる事ができます。強引に結び付けているように見えるかもしれませんが、現代風に描く幽霊画は智内兄助作品のようなリアリティがあるかもしれません。

買取の注意点

アクリル作品は湿気等によりカビなどのダメージが発生しやすいです。厚塗りではないため大きなダメージが出ている作品は少ないですが、湿気が溜まりやすい所に保管しておくとカビなどが出てしまいます。コンディションにより評価が変わりますので、保管には注意が必要です。現存作家のため所定鑑定機関はありません。ご売却をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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智内兄助の作品

智内兄助秋雲油彩
■秋雲(油彩)
智内兄助居待月(油彩)
■居待月(油彩)
智内兄助 アクリル
■無題(アクリル)
着物の柄は細部まで表現されています。
智内兄助 パステル
■蔵より(パステル)
智内兄助の紙にパステル画になります。挿絵として描かれたものになります。
智内兄助 版画
■蔵より(版画)
智内兄助のリトグラフ作品です。落ち着いたトーンです。

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