田辺三重松の絵画・油絵・版画の買取価格とポイント

田辺三重松
1897年〜1971年 物故作家。
日本の洋画家。北海道函館市生まれ。1916年に北海道庁立函館商業学校を卒業し、独学で洋画を学ぶ。1920年に函館区立幸尋常小学校の代用職員となる。1926年に北海道美術協会会員となり、28年に第15回二科展で初入選する。1934年に新美術協会会員となり、43年に二科会会員となる。1945年に行動美術協会の創立に参加し、翌年には北海道庁立函館高等女学校を退職し、画業に専念する。行動美術協会の創立には向井潤吉、柏原覚太郎、田中忠雄、伊谷賢蔵などの名を連ねる。1957年に函館市より東京都練馬区に転居する。1963年に国際具象派展に出品のためアメリカを経てヨーロッパへ旅行する。1967年に病気で右眼失明する。享年74。
2023年にHOKKAIDO ART GALLERYで「中村善策&田辺三重松展」が開催された。

買取ポイント

田辺三重松の作風

田辺三重松といえば<風景>や<花>をモチーフにした絵画作品ではないでしょうか。日本画のように輪郭線を多用して、無駄をそぎ落として簡略化された対象物が特徴的です。高価買取のポイントは<薔薇>です。全体的に評価されてきた作家でしたが、薔薇が最も人気があると言えるでしょう。デザイン化されて、画面いっぱいに描かれている薔薇が良いとされています。

田辺三重松の現在の評価と価値

没後半世紀以上経過した現在でも相場が残る作家のひとりです。市場に流通している作品の多くは油絵で、買取金額を分けるポイントはモチーフではないでしょうか。田辺三重松の場合は<風景>と<花>を描いた作品に大別されますので順に見ていきましょう。

@ 風景
故郷である北海道の風景を中心に作品を残しました。支笏湖、有珠湾、ニセコなどを舞台にダイナミックな構成で描かれています。描かれている場所も大事ですが、最も重要なのは制作年代です。若い時の作品は代表的な構図と異なりリアリズム絵画に近い表現方法なので評価が落ちます。晩年に近い作品ほど評価が高く、数万円台から10万円以上と様々です。

A 花
『薔薇』という題名が付けられている作品が田辺三重松の作品で最も評価が高いです。快活な色合いで鮮やかな見た目に仕上がっていれば、10万円以上の評価になるでしょう。過去取り扱ってきた作品にはダメージが発生している事が多いため、コンディションが良好としての評価です。

鑑定について

油絵などの原画作品は<日本洋画商協同組合鑑定登録委員会>か<北海道画商組合鑑定員会>の鑑定書が必要となります。基本的には日本洋画商協同組合で鑑定の手続きを行っています。また、田辺三重松の作品は最も新しくても半世紀は経過しています。そのため、ダメージが発生している作品が多いため、保管には注意が必要です。

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田辺三重松の代表作品

田辺三重松 桟橋と教会堂 油彩
■桟橋と教会堂(油彩)
バラ
■バラ(油絵)
色も鮮やかで非常に出来が良い作品です。18万円の買取金額です。
然別湖
■然別湖(油絵)
北海道十勝管内の湖です。
洞爺湖
■洞爺湖(油絵)
サミットで有名な場所です。

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