モーリス・ド・ヴラマンクの絵画・油絵・版画の買取価格とポイント

ヴラマンク
1876年〜1958年 物故作家。
フランスの洋画家。パリ生まれ。10代後半から絵を描きはじめる。1900年にアンドレ・ドランと知り合ったのが転機となる。アンリ・マティスらとともにフォービスム運動を率いた重要な画家の一人。1905年にブランマンク、アンリ・マティス、アンドレ・ドラン、アルベール・マルケ、キース・ヴァン・ドンゲンらと物議をかもした展示サロン・ドートンヌに参加。その鮮やかでありながらも不自然な色合いの作品を見た批評家ルイス・ヴォクセルは「フォーヴ(野獣)」と叫んだ。これをきっかけにフォービスム運動が始まった。1908年ごろから、色味はおさえられるようになるが、これはポール・セザンヌの影響が大きいという。さらにのち作品になると薄暗い平面的だった絵画は一転し、鮮やかな白が目立つ色彩に変化する。
2023年にギャラリーためなが大阪で「ユトリロ ヴラマンク 荻須 展」が開催された。

買取ポイント

ヴラマンクの作風

ヴラマンクといえば<フォービスム>と呼ばれた絵画作品ではないでしょうか。
20世紀初頭にマティスやドランらとともに「フォービスム(野獣派)」として一世を風靡しました。現在の評価では1905年頃の風景画がフォービスム全盛期と言われ最も良いとされています。それ以降の作品は暗くなり、作風が反復的となり、結果的にそれが価格に反映されています。作品の制作年代により評価が異なる事は珍しくはありませんが、多くの作家は晩年の方が良いとされています。そういった意味では珍しい部類に入るのではないでしょうか。ヴラマンクは歴史に名を残した偉大な作家で、感情を爆発させたようなダイナミックな筆使いが印象的です。

ヴラマンクの現在の評価と価値

モーリス・ド・ヴラマンクは世界的な画家で、日本国内にも多数のコレクターがいます。フォービスムを牽引し、美術史に大きな足跡を残しました。ヴラマンクの作品が輸入された全盛期に比べると落ち着いた価格帯になっていますが、今なお一定の金額で推移しています。

買取価格に関しては<風景>や<花>の構図が高額査定のポイントです。ヴラマンクの場合は制作年代が重要で、晩年よりもフォービスム最盛期に描かれた作品が高い評価を得ています。多くの作家は最晩年の、安定して生み出される芸術作品が市場から評価されています。しかしながら、歴史に名を刻む偉大な作家は画歴の中で起こる小さな変化ごとに評価されて、最も作家が輝いていた時の作品を見つけ出します。ヴラマンクもその1人です。

モーリス・ド・ヴラマンクの価格や鑑定

国内に流通している作品は10号以下のサイズが多いため、買取査定額は数百万円台になる事が多い印象です。数百万円台とはあくまでも平均値です。作品の年代・来歴・構図・サイズ・コンディションにより評価が変わり、クオリティが高いと1000万円以上の買取価格になる事もあります。
一方、版画に関しては基本的に数万円台の買取となります。原画作品と比べると価格帯に開きが出ます。

油絵は湿気等によりワレやカビなどのダメージが出やすく、版画作品に関してはシミや退色が発生しやすい傾向です。ヴラマンクの作品は修復している場合もあるため、念入りなチェックが必要です。現物確認後に最終的な判断をさせていただきます。

油絵などの原画作品は<Archives Vlaminck>への登録が必要となり、鑑定には時間がかかるため注意が必要です。鑑定の種類によっては再度取得する必要があります。

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モーリス・ド・ヴラマンクの作品

左岸より
■左岸より(版画)
雪の街
■雪の街(版画)
野の小径
■野の小径(版画)

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