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2020年06月14日 [版画 買取]

版画の魅力|コラボレーション作品の美術市場における評価と、買取への影響

コラボ

はじめに


近年、ユニクロをはじめとするアパレルブランドと芸術家とのコラボレーション商品を見かける機会が多くあります。【アンディ・ウォーホル】や【キース・ヘリング】といったポップアートを代表する有名作家から、新進気鋭の現代作家まで、幅広い作家とのコラボ商品を制作しています。
日本の作家では、ルイ・ヴィトンとコラボした【草間彌生】や【村上隆】が有名でしょう。(草間彌生はドット柄、村上隆は表情のある花のイラストが有名ですね。)

芸術家は今や、ブランドのみならず、有名人や有名キャラクターとのコラボレーションも積極的に行っています。今回は広がり続ける芸術家と他業界とのコラボレーション作品について、美術市場における評価を交えながら、美術品専門の買取業者の目線でまとめます。

昨今の美術市場におけるコラボレーション作品への評価


元々、作家が創り上げた独自の芸術の中に、他人が創り上げた完成物(芸能人や有名キャラクターなど)を堂々と取り入れることは、王道ではありませんでした。
しかし時代の変化や新たな価値観が生まれたことにより、芸術家と完成物とのコラボレーションは許されない表現方法ではなく、一部ファンから歓迎されるものとなりました。

その証拠として、昨今の美術市場においてコラボレーション作品にはある程度の価格が付けられており、ファンやコレクターも多く存在します。また、知名度の高い作家と、知名度の高い芸能人・キャラクターがコラボすることにより、芸能人・キャラクターのファンがその作家にも興味を持ち始めたりと、芸術ファンの裾野が広がる可能性もあります。

コラボレーションが有名な作家|アンディ・ウォーホル と ヒロ・ヤマガタ


コラボレーション作品で有名な作家といえば、【アンディ・ウォーホル】と【ヒロ・ヤマガタ】でしょう。他にもコラボを行っている作家は多数居ますが、この2作家はプロモーション能力に優れており、コラボを積極的に行うことで美術業界での認知度を高めることに成功しました。具体例を交えて見ていきましょう。

ヒロヤマガタ

〜ヒロ・ヤマガタの場合〜


ヒロ・ヤマガタは滋賀県生まれの日本人作家です。アメリカで人気があったためfirst name/family nameのヒロ・ヤマガタ名が有名ですが、本名:山形 博導(ヤマガタ ヒロミチ)として紹介されることもあります。
彼はバブル期に国内で高い評価を得た作家の代表格です。現在の流通価格はかなり落ち着いていますが、全盛期は数十万〜百万円以上で取引されていました。初期の作品を除き 殆どはシルクスクリーンという技法で制作されており、写実的な風景にデザイン化されたキャラクターが登場する作風が印象的です。

コラボ作品として特に有名なのは以下3作品でしょう。
・ゴルフ場を舞台にした作品:ゴルフ界のレジェンド「ジャック・ニクラス」とのコラボ
・車を題材にした作品   :「ベンツ社」とのコラボ、アースリーパラダイスシリーズ
・某夢の国を描いた作品 :有名なキャラクターも描かれています

元々質の高さに定評があったヒロ・ヤマガタですが、有名人や有名ブランドとのコラボレーションを通し、更に認知度を高めました。

キャンベルスープ

〜アンディ・ウォーホルの場合〜


ウォーホルはポップアートの第一人者であり、生前のみでなく死後も多くのファンを作りました。
彼の最も大きな功績は、これまで高尚なものとされていた美術品に生活に溶け込んだものをモチーフとして取り入れ、芸術に昇華させた点だと私は考えます。特に有名なのは、大衆ブランド「キャンベル」のスープ缶でしょう。
他にも、有名人だと「マリリン・モンロー」「エルビス・プレスリー」「ミック・ジャガー(ローリングストーンズ)」「ジェーン・フォンダ(女優)」、大衆ブランドだと「ブリロ」の包装箱をモチーフとした作品などがあります。それらの多くは同一のシルクスクリーン型で色違いの作品を多数制作する方法で、爆発的な人気を得ています。
中でもローリングストーンズの「ミック・ジャガー」、女優「ジェーン・フォンダ」とのコラボ作品は、モデル本人達のサインも入っており、本人達承諾の上作品作りが行われたことが伺えます。

コラボ作品には、なぜ版画が多いのか?


コラボ作品はほとんどが【版画】という技法で作られます。版画とは、同じ図柄を大量に生産する事が出来る芸術手法のひとつです。絵の下の辺りに[10/50]といったように数字が書かれているものがありますが、それはこの版画作品が[50枚作成された内の10枚目]だということを示しています。

ではコラボ作品になぜ版画が多いのか?
理由は、『何のためにコラボするか?』を考えると分かりやすいかと思います。

作家がコラボ作品を作る目的は、[芸術性の追求][商業性の利益追求]の2つでしょう。
1つ目、[芸術性の追求]とは、作品に込めたコンセプトを表現するためにコラボ相手のイメージが必要 ということです。例えば、夢の国をコンセプトとした絵を描く場合、既に夢の国のイメージが定着している某有名キャラクターを描くことは最も効果的な方法のひとつです。また逆に、既にイメージが完成しているものをいつもと異なる雰囲気で描くことにより特別な作品となるかもしれません。
2つ目、「商業上の利益追求」に着目すると、版画は同じ作品を数多く制作できるため多くの作品を市場に出すことが出来、1点モノよりもお金を稼ぐ上で効率が良いケースが多くなります。仮に油絵や陶芸といった技法でコラボする場合、それらは複製が困難な為市場に出回りにくく、ファンを増やすという観点では弱いように感じます。
1点モノで値段が高い方がインパクトはありますが、[1部のみ!]より[限定50部]の方が自分でも買えるのでは・・・?という可能性を感じられるという、消費者心理を利用してのものでしょう。

コラボ作品は高値で売れる?



コラボ作品は往々にし一般的な作品よりも評価が高い傾向です。また、コラボ相手が有名であればあるほど金額は上がります。しかしながら、大前提として作家の市場価値が基準となるため、非常に有名な方とのコラボでも、作家自身の価値が低ければ作品自体の価値も下がります。また複数の作家が同じ有名人とコラボした場合、作家としての評価が高い方が価値も高くなります。
コラボ作品だからといってマイナスに作用する例は、特に無いと言っていいでしょう。

まとめ


過去、芸術家が他の完成物とコラボレーションして作品を生み出すということはほぼありませんでした。時が流れ、20世紀以降はこのような試みも美術市場に受け入れられるようになり、今や作品によっては非常に高い評価が付いています。
芸術の考え方もマーケットの仕組みも複雑になっていく中で、コラボレーションは更に注目されていく表現方法かもしれません。

当社ではコラボレーション作品も積極的に買取を行っております。お手持ちの作品にコラボレーション作品がありご売却を検討される際は、是非当社「東京の美術品買取専門店 獏」へお声がけください。

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