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売れる画集・売れない画集とは?絵画・美術品買取専門業者の見方を紹介

美術市場と美術年鑑
こんにちは、東京の美術品買取専門店獏 です。
突然ですが、「画集」と一言で言っても種類があり、非常に高値が付く画集も存在することをご存じですか?
今回はそんな実は奥深い画集についてご紹介いたします。

画集とは


美術品・芸術品を1冊の本にまとめたものです。作品(絵や陶磁器等)の写真を中心にテーマをもって分類されており、一番なじみ深い画集は美術館で作られているものではないでしょうか。画集は文化の保護や発展には欠かせないものです。近年ではデータ上で保管・閲覧もできる所もあるみたいですが、紙で残すというところに価値があると思っています。古い考えかもしれませんが、実在するものとして残すことで画集自体にも価値が見いだされると信じています。
画集は美術品・芸術品と切っても切れない関係であり、より具体的な種類と、マーケットの評価について見ていきましょう。

値段を分類すると4つ!値段が付きやすいのは?


画集には様々な種類があり、大きく分けると下記の4種類になります。1つずつ説明していきます。

@美術館の画集(常設展)
A美術館の画集(企画展)
B作家の画集(個展や企画展)
C作家の画集(全集・全版画集)


@美術館の画集(常設展)とは、その美術館が所蔵している作品(全てではなく代表作を中心に抜粋)をまとめたものになります。美術館には国が運営している国立美術館から、個人が運営している私設美術館まで、多岐にわたって存在します。このように様々な美術館がありますが、所蔵している作品をまとめたものは、その美術館の存在意義を広く認知させる大事な役割があります。その美術館の哲学が詰まっています。文化の保護や地域社会への貢献に重きをおいているでしょう。
A美術館の画集(企画展)とは、美術館が一定の期間に区切って行われる、テーマ性をもった展覧会をまとめたものになります。この企画展は<フェルメール展>や<ムンク展>など作家にフューチャーしたものや、<窓展:窓をめぐるアートと建築の旅>のようにコンセプトを設定してまとめたものや、<印象派からその先へ―世界に誇る吉野石膏コレクション展>のように1つの芸術運動を中心にしてまとめたもの等、多岐にわたります。
常設展とは異なり、作品を外部から借りて企画していることが多い為、同じ作品は二度と集まらないでしょう。文化の発信に重きをおいています。
作家の画集
B作家の画集(個展や企画展)とは、作品を売るために補助として作られた画集です。画集を作れるのは知名度や需要がある作家に限られ、美術館の画集と比べるとシンプルな構成が多く、広告として使われている印象です。買取の場合、絵画や陶磁器作品が画集に掲載されているのであれば、画集にも価値がつきます。
C作家の画集(全集・全版画集)とは、作家の集大成としてまとめられたものです。著名な作家ですと何年かに一度発表した作品をまとめたりします。一部の作家は亡くなった後に遺族や契約画廊主体で全集を発表します。個展や企画展で作られるような短期的な目的ではなく、長期的に作家の価値を維持・上昇させる目的があります。

以上、簡単に説明させていただきましたが、換金性が出やすいのはCの画集になります。
なぜ、Cだけなのかを次で説明させていただきます。

換金性が出やすい画集とは?


上記ではC作家の画集(全集・全版画集)だけ換金性が出やすいと説明させていただきました。なぜ市場価値が出るかというと、個人のコレクターだけではなく、私たちみたいな業者からの需要があるからです。個人コレクターは作家が好きだからという理由で購入する方が多いか共もいますが、業者目線でお話しすると作家ごとに体系的にまとまった画集は販売や買取業務でも使用できるので非常に重要です。
例えば販売専門の業者ですと、作品が画集に載っていると<画集掲載>という付加価値を付けることができ、真贋の根拠にもなります。また、私たちみたいな絵画・美術品買取専門店は真贋の根拠は当然ですが、版画作品の状態確認に使います。版画作品は直射日光が当たると色が飛んで薄くなります。色が薄くなっているかどうかは長年の経験で判断できますが、それをお客様に説明するには根拠が必要です。その根拠が画集に掲載されている色味になります。それほど画集というのは信頼されているのです。
結果的に他の画集と比べて需要が高いので換金性も高くなるという形です。
ただ、すべての画集が高くなるわけではなく人気がある作家の全集・全版画集に限られ、原画集よりも版画集の方が、使用頻度が高いため値段は付きやすいです。人気がある作家でも制作作品の一部しか載っていない画集は換金性が低くなります。資料としての汎用性が高いかどうかが重要です。

画集に版画が挿入されている場合は?


画集に版画が挿入されている場合は多々あります。版画自体が本の挿絵として使われていた歴史的背景を鑑みるのであれば多々あって当然です。日本の作家より海外の作家の方が版画を挿入している画集が多い印象です。
版画が挿入されている場合は、版画作品として扱うことが殆どで、その版画に価値があるかどうかは作家の相場と限定部数やサインの有無などで判断します。しかしながら、サインや限定部数が記載されている作品は少ないので、厳しい評価になる事が多いです。

画集は美術品の買取業者か本の買取業者、どっちが高いの?


今まで見てきたように美術品関係の画集は、作品としての側面と本としての側面があり、画集の種類や用途によって買取価格が異なります。
どちらかが適しているかは個人的な主観になってしまいますが、版画付き画集や全版画集の場合は、美術品買取専門店の方が良いと思います。反対に@〜Bで挙げた種類の画集は、美術品専門でやっている業者だと評価が難しいので、古本屋さんの方が取り扱ってもらいやすいです。ただ、幅広い種類を扱っている大手古本屋さんだと評価してもらえないため、美術品関係に強い古本屋を探した方がいいと思います。

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