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横須賀・さいか屋閉店へ!絵画・美術品の販売場所の減少へ

さいか屋 横須賀

はじめに

2020年5月頭に衝撃的なニュースが入ってきました。神奈川県・三浦半島唯一の百貨店である「さいか屋横須賀店」が2021年2月に営業を終了することを発表しました。
百貨店は絵画・美術品販売に無くてはならない場所で、特にさいか屋は美術品に力を入れていましたので強い衝撃を受けました。実際に神奈川県内で作品をお譲りいただくお客様はさいか屋で購入されている方が多く、特に川崎南部、横須賀・横浜市南部、藤沢周辺の湘南エリアは多かったです。
美術品の売買している立場から「さいか屋と美術品」、そして「百貨店と美術品」について見ていきます。

さいか屋と美術品

さいか屋の歴史は古く、雑賀衆の末裔とされる岡本傅兵衛が1867年6月に西浦賀(現在の神奈川県横須賀市)の高砂屋呉服店の丁稚奉公から独立して、呉服店を開いたのが始まりと言われています。1928年に株式会社雑賀屋を設立し、横須賀で百貨店を開業しました。2015年までは川崎にも店舗がありましたが、横須賀も店を閉めることになり残す店舗は藤沢のみとなりました。

数ある百貨店でも美術品販売には力を入れていて、絵画作品よりも陶磁器作品の方が強い印象でした。
陶芸に関しては林正太郎、中田一於、吉田美統、今泉今右衛門などの作家に力を入れていて、絵画作品は物故(既に亡くなった作家の事)や現存作家までバランスよく展開していた印象です。
亡くなった作家の作品を集めて展示販売する方法も一般的ですが、百貨店のカラーが出るのは現存作家の新作発表の場でしょう。特に地方の百貨店は大手百貨店と差別化するためにコンセプト重視でユニークな内容も多く、美術市場の裾野を広げる役割を果たしていました。

百貨店と美術品

近年はインターネットの発達から店舗を持たないギャラリーも増えてきました。インターネットオークションの発展や画質の向上などで真贋や品質に関しても安心して売買できる環境が整ってきたのが大きな要因でしょう。それ以前は、美実品を購入する場所は百貨店か画廊が一般的でした。目録(カタログ)を作成して通信販売を行っている業者も少なからずいましたが大多数は店舗での販売でした。

百貨店が選ばれる理由は『信用』でしょう。
絵画・陶磁器などは数十万円〜数百万円で販売されている作品は当たり前で中には数千万円といった作品もあります。個人の嗜好で購入するかどうかの判断をするかもしれませんが、ある程度高価なものになると価値が担保されていないと購入の決心がつかないと思います。
百貨店で購入すれば万が一の時も保証してくれますので、美術品という不透明な要素があるジャンルを販売する場には最適でした。また、百貨店で購入することがステータスシンボルでしたので美術品との相性も良かったのも選ばれた理由でしょう。

現在は一部の人気作家(写実絵画や院展作家)や高価格帯の作品以外は百貨店でなくても購入することが簡単になり、贋作を買うリスクも減少しています。ただ、インターネット上には贋作は一定数流通していますので高価格帯の作品は百貨店や有名な画廊などで購入した方が安全です。それに良い作品は百貨店に集まる傾向にありますので、現在でもコレクションするジャンルによっては最も重要な購入場所です。

今後、百貨店はどのような業務形態になるか予想もつきませんが、販売する際に真贋に関してはかなり気を使っていますので贋作を購入するリスクは限りなくゼロに近いと思います。

最後に

少し前まで美術品を購入する場所は百貨店か画廊でした。しかしながら、時代の移り変わりによって百貨店で購入する人が減り、インターネット上のギャラリーや個人売買を中心にコレクションする方もいます(新たなコレクターを発掘したかもしれませんが)。数百万円〜数千万円で流通する価格帯の作品は百貨店などの信用がある場所で売買するのが望ましいですが、数万円〜数十万円の価格帯で真贋の心配がない作品はインターネット上で購入した方が百貨店より安く購入できます。

ライフスタイルの変化が美術業界にも直撃し、将来の選択を迫られていると思います。
横須賀・さいか屋が閉店するニュースを受けて強く感じました。


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