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吉田博が木版画作家になったきっかけ|ダイアナ妃に認められた吉田博の略歴と木版画が楽しめる全国の美術館

吉田博は、長らく洋画家として活躍しながらも49歳から木版画に挑戦しました。吉田博の木版画は、西洋画を描くことで培われた繊細な描写力を活かした作風が特徴的です。画とは思えないような細やかな表現を楽しめるので海外からも非常に高く評価されています。

今回は、吉田博の画家人生を辿りながら、彼の詩情あふれるみずみずしい作品が楽しめる美術館をあわせて紹介します。



吉田博が木版画で有名になった理由



吉田博が本格的に木版画に取り組み始めたのは、49歳のときです。それまでに洋画家としての地位を確立していた吉田博が、大きく舵を切り直して木版画の世界に飛び込んだのにはある理由がありました。

吉田博の歩みを追いながら、吉田博が木版画で有名になった理由を紹介します。



吉田博はもとは水彩画や油彩画を書いていた


吉田博は1876(明治9)年、福岡県久留米市に生まれました。父親は旧久留米藩士の上田束秀之でしたが、14歳の時に通っていた学校(県立尋常中学修猷館)の図画の教師、吉田嘉三郎(よしだかさぶろう)に才能を見い出され、吉田家の養子となります。修猷館卒業後は吉田嘉三郎の師であった京都の洋画家、田村宗立(たむらそうりゅう)について絵を学びました。


吉田博は京都に滞在中、洋画家の三宅克己(みやけこっき)に出会い、彼の水彩画に心奪われます。そして、三宅克己のすすめで東京に住まいを移し、洋画家の小山正太郎が主宰する画塾「不同舎」に通い始めました。

1899(明治32)年に友人の中川八郎とともにアメリカに渡った吉田博はデトロイト美術館で「日本画科水彩画展」を開催します。吉田博はその後もアメリカ、フランス、イギリス、イタリアなどを周遊して展覧会を開催しながら、画家としての地位を確立しつつ西洋の絵画を貪欲に学び続けました。

吉田博は1906(明治39)年に帰国し、翌年の東京勧業博覧会に出品した『紐育ブルックリンの夕景』が2等賞を受賞します。さらに、第1回文展では『新月』が3等賞を受賞し、第2回文展では『雨後の夕』、第3回文展では『千古の雪』が2等賞を立て続けに受賞するなど、輝かしい功績を収めました。その後も、第4回文展以降は審査員を任命され、日本国内でもその存在感を高めていきました。

風景画を好んで描いた吉田博ですが、この頃には特に山や建物に心を惹かれていたようです。これらの水彩画や油彩画からは、後の木版画作品に通じる繊細な表現力が見て取れます。



関東大震災の復興のためアメリカへ


1920(大正9)年、吉田博は自らが木版画の道へ進むきっかけとなった人物、渡辺庄三郎(わたなべしょうざぶろう)に出会います。東京の京橋で版画店の店主をしていた渡部庄三郎は、大正時代に人気が衰えつつあった浮世絵の伝統を新時代に継承するために「新版画」の刊行を決めます。このときに下絵を描く作家として選ばれたのが吉田博でした。

ところが1923(大正12)年の関東大震災で、渡部版画店は木版画と版木をすべて焼失してしまいます。被災した仲間と共に残った作品を販売するために再び渡米した吉田博は、アメリカでの版画人気に驚いて自分自身も自らの裁量で版画制作を行いたいと思うようになりました。

1925(大正14)年、吉田博は新宿に吉田版画スタジオを設立し、『アメリカ・シリーズ』『ヨーロッパ・シリーズ』を出版しました。以降も多数の展覧会に出品しつつ、洋画の制作で培ってきた細やかな表現力を武器に多くの木版画の傑作を残しています。

戦時中は従軍画家として中国に赴いた吉田博ですが、戦後、吉田博のアトリエは進駐軍が集まる芸術サロンのようになり、大いににぎわいました。米軍の将校たちによるアトリエ見学会が開かれたり、将校たちを相手に版画の講習会を行ったりしたといいます。これらのエピソードからはアメリカでの吉田博の知名度の高さや人気ぶりがうかがえます。



ダイアナ妃に愛される作品に!



瀬戸内海集 光る海(1926年)
出典元:ウィキメディア・コモンズ


吉田博の版画は、下絵を描く「画家」、版木を彫る「彫師」、版画を摺る「摺師」による分業制で制作され、吉田博は画家としてすべての工程を厳密に管理しました。繊細な描写を実現するために非常に多くの色が使われ、30回以上も摺ることで細やかな表現を実現しています。なかには100回近くも摺りを重ねたものもあります。

こうして生み出された吉田博の詩情あふれる繊細な作品は多くの人の心を惹きつけました。ダイアナ元英国皇太子妃が、ケンジントン宮殿の執務室に吉田博の『瀬戸内海集 光る海』(1926年制作)を飾っていたという話も有名です。

吉田博が1950(昭和25)年に74歳で亡くなるまでに制作した、山岳地帯の風景や国内外の美しい風景を描いた多くの木版画は、今も世界中の人々の心を魅了し続けています。



吉田博の木版画が楽しめる美術館


吉田博の木版画を鑑賞できる美術館を5つ紹介します。吉田博の一見、版画とは思えないほどの細やかな表現は、間近で観ることでよりリアルに楽しめるでしょう。興味のある方はお近くの美術館にぜひ足を運んでみてください。



東京都現代美術館「ユングフラウ山」



出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

自然あふれる木場公園の中に存在する東京都現代美術館(MOT)は、3年間にわたる休館を経て2019(令和元)年にリニューアルしました。吉田博の『ユングフラウ山』を含む約5,500点の作品を所蔵しています。

『ユングフラウ山』は吉田博が1925(大正14)年に制作した作品で、スイスのベルン州、ベルナー・オーバーラント地方にあるユングフラウ山を描いています。

・名  称:東京都現代美術館
・営業時間:10:00〜18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
      ※月曜日、展示入替期間、年末年始は休館
・料  金:展覧会によって異なる
・住  所:〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
・電話番号:03-5245-4111(代表)
・公式HP:https://www.mot-art-museum.jp/



千葉市美術館「雲井櫻」



出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

1995(平成7)年に千葉市中心部にある中央区役所との複合施設として開館した千葉市美術館は、2020(令和2)年に開館25周年を迎えました。それに伴い、建物全体を美術館として改修してリニューアルオープンしました。

近世から近代の日本絵画と版画、現代美術、千葉市ゆかりの作家の作品を主にコレクションしており、吉田博の『雲井櫻』を所蔵しています。

・名  称:千葉市美術館
・営業時間:10:00〜18:00 (金・土曜日は、20:00まで。入館は閉館の30分前まで)
・料  金:展覧会によって異なる
・住  所:〒260-0013 千葉県千葉市中央区 中央3-10-8
・電話番号:043-221-2311
・公式HP:https://www.ccma-net.jp/



福岡市美術館「穂高山」



出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


福岡市美術館は近現代美術と江戸時代以前の古美術をコレクションしており、吉田博が1926年に制作した木版画『日本アルプス十二題 穂高山』や1927年に制作した『雨後の穂高山』を含む、16,000点もの作品を所蔵しています。

野鳥の森やボートハウスのある自然豊かな大濠公園(おおほりこうえん)内にあり、市民の憩いの場、文化の発信地として多くの市民に親しまれています。
・名  称:福岡市美術館
・営業時間:9:30〜17:30
      (7月〜10月の金・土曜日は20:00まで。入館は閉館の30分前まで)
      ※月曜日(祝日・振替休日の場合はその後の最初の平日)、年末年始は休館
・料  金:一般200(150)円/高大生150(100)円/中学生以下無料
・住  所:〒810-0051 福岡市中央区大濠公園1-6
・電話番号:092-714-6051
・公式HP:https://www.fukuoka-art-museum.jp/




江戸東京博物館「池之端」



江戸東京博物館は、東京都墨田区の両国国技館のすぐ隣にある東京都立の博物館です。吉田博が1937年に制作した木版画『池之端』を所蔵しています。

1993(平成5)年に開館してから約30年が経過した江戸東京博物館では、2022(令和4)年4月1日から全面的な設備機器更新等のための大規模改修工事を行っています。工事は2025年度に修了する予定です。

・名  称:江戸東京博物館 
・営業時間:※ 大規模改修工事に伴い、2025年度(予定)まで全館休館
・住  所:〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
・電話番号:03-3626-9974(代表)
・公式HP:https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/



東京国立近代美術館「牧場の午後」



出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


皇居の近くにある東京国立近代美術館は、美術館と工芸館の2館からなる大型美術館です。国から指定を受けた重要文化財15点のほか13,000点を超えるコレクションを保有しています。

東京国立近代美術館では、吉田博が1921(大正10)年に制作した版画『牧場の午後』のほか、1920(大正9)年に制作した油彩画『高原の牧場』も収蔵しています。

・名  称:東京国立近代美術館
・営業時間:10:00〜17:00(金・土曜は10:00〜20:00。入館は閉館の30分前まで)
      ※月曜日(祝休日は翌平日)、展示替期間、年末年始は休館
・料  金:<所蔵作品展>一般500(400)円/大学生250(200)円
      ※17:00以降割引あり
      <企画展>展覧会によって異なる
・住  所:〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
・電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
・公式HP:https://www.momat.go.jp/



吉田博の略歴まとめ


吉田博は西洋画家として確固たる地位を築きながらも、49歳から木版画に挑戦し多くの傑作を残しました。国際的にも高く評価されているアーティストで、吉田博の繊細で詩情あふれる作品は国内外の多くの人々を魅了してきました。

吉田博の作品は生で観るとより一層細やかな描写が際立つので、興味のある方はぜひお近くの美術館へ足を運んでみてください。

》 吉田博の版画の買取価格とポイント

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