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2020年03月19日 [買取のポイント]

絵画の号数の評価と買取価格は関係している?油絵や日本画に使われる号評価を解説

美術市場と美術年鑑

はじめに


「号評価」という言葉は、油絵や日本画をギャラリーなどで購入する際に販売員からの説明で一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
号評価とはどのような意味合いか、号評価は買取価格に反映されるのかを絵画・美術品の買取専門店の立場から解説させていただきます。

号評価とはサイズあたりの販売参考価格


まず号とは油絵や日本画の大きさを表す規格の単位です。詳しくは下記の図をご覧ください。
このサイズ表を基準に作家につけられた号評価を乗じた数字が、その作家の販売参考価格と言われています。私が知る限り海外では号評価という慣習はなく、日本独自の評価基準ではないでしょうか。

号サイズ表

表をご覧いただくとヨコ列にF、P、Mという欄がありますが、ここではそこまで重要ではないので割愛します。基本的にはタテヨコの長い方のサイズを基準にして号サイズが決まります。
作家の販売参考価格は号評価にサイズを乗じたものになります。例えば、号評価が8万円だとして4号サイズの作品があるとします。この場合は8×4で32万円が販売参考価格になります。
ちなみに、号評価は現存作家に対して付けられるものですので、物故(亡くなった)作家には号評価は付けられません。


販売側と買取側では号評価の捉え方が異なる。


号評価とは販売側に重きを置いたシステムです。一般的に美術品は嗜好品ですので日用品に比べたら流通量も少なく市場は活発とはいえません。市場経済が活発な場所ですと明確な相場が形成されますが、美術品に関しては一般の方が見る事ができる成熟した市場が少ないのが現状です。購入する立場からすると値段設定に不明瞭な点が出やすく、販売価格の根拠が弱いとされています。そのために美術に精通する専門家監修のもと「号評価」とう制度が作られました。号評価があれば適正価格が算出しやすく消費者としても購入しやすくなったと言えます。
安全な流通を促すために「号評価」が作られましたが、販売側と買取側では捉え方が異なります。順に見ていきましょう。

販売側にとっての号評価


販売側でもプライマリーマーケット(一次流通)かセカンダリーマーケット(二次流通)かで号評価の影響度が異なります。ここまで号評価の役割はプライマリーマーケットとして紹介していましたが、セカンダリーマーケットでの作品を販売する際は号評価の影響度合いは落ちます。このことを理解していただくために、まずは一次流通と二次流通の違いを説明させていただきます。
一次流通とは作品が出来上がって初めて消費者に渡る場所です。一般的には新作展のような触れ込みで販売しています。二次流通は分かりやすく言うと中古品です。美術品は中古という言葉は使いませんがイメージしやすいため使用しました。基本的に亡くなった作家の作品を買うときは既に誰かの手に渡っていますので、そこにネガティブなイメージは無いです。
一次流通は初めて販売する場所なので価格を決定するデータが少ないので号評価が役に立ちますが、二次流通はマーケットを経由していますので経済的な価値が決定されているため号評価の出番は少ないです。

買取側にとっての号評価


号評価は目安で買取金額を決定するための重要な要素ではないです。買取価格は作家の評価、サイズ、構図、コンディション、来歴等の様々な要素を考慮して導きます。一度人の手に渡った作品を売買する場所は二次流通と呼びますが、ここでは市場経済と一定の距離を置いた号評価はあまり参考にしません。
例外的に売り出し中の作家などで二次流通に作品が出回っていない場合は号評価を参考にすることもあります。

余談ですが、2004年美術市場が手元にあるのでペラペラと見ていますが、今とは考えられない号評価の作家がちらほらいます。僅か15年程でここまで変化するとは不思議な感覚になります。

結論、販売と買取では重要度に差は出るが、金額はそこまで乖離していない


美術品は資産としての価値もありますので需要の高まりから市場価格が上昇することも稀にあります。しかし、大多数の美術品は販売価格に満たない買取金額になります。
市場価値が高まると号評価額も上がるので関連性はありますが、号評価のみで買取価格を導くのは困難なので売却の際は専門家へ相談するのがよいでしょう。



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