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2019年12月24日 [美術館の常設展・企画展]

北海道立近代美術館 松樹路人と美術市場について

北海道

先日、北海道へ行く予定があり、その合間に立ち寄ってみました。
「北海道立近代美術館」
札幌の中心である大通りから地下鉄東西線に乗り西18丁目駅へ。そこから徒歩4分程の場所にその美術館はありました。都心部から近いので、大通り公園を散歩がてら徒歩で訪れてもいいかもしれません。
近くに「北海道立三岸好太郎美術館」もありましたが時間の都合が付かず今回は訪れることが出来ませんでした。シュルレアリスムと言われる三岸氏の作品、また北海道に行く機会がありましたら是非行ってみたいと思います。

今回の北海道立近代美術館訪問の一番の目的は【ジュール・パスキン】という作家を見ることでした。常設展にあると思い行ったものの下調べ不足のため鑑賞出来ずでしたが、結果的に十分楽しむことが出来ました。
楽しめたのは展示内容だけでなく、建物の雰囲気の良さや美術館2階部分にあった喫茶店も含めてです。喫茶店でコーヒーをいただきましたが、席から見える眺めは良好でコーヒーをより一層美味しく感じました。また、1階に小さな資料スペースもありました。

本美術館は1977年に開館、途中の2011〜2012年の間に建物補修のため一時休業期間もあったようですが、約40年以上の歴史があります。少し古さを感じさせながらも、丁寧に整備されていてどこか懐かしく心地よさを感じられる空間でした。
個人的にはリニューアル前の福岡市美術館とどこか雰囲気が似ていると感じました。

私が鑑賞しに行った際は『近美コレクション 瀧川嘉子 松樹路人 西洋版画の名品』を開催中でした。
(『アイヌの美しき手仕事展』も開催中でしたが時間不足により見ることができず、つくづく美術館に行くときは多めに時間をとるべきだなと痛感しました。)

多くの作家の作品が展示されていましたが、お恥ずかしながら鑑賞した中の一部の作家は存じ上げず、まだまだ勉強不足だと感じました。仕事柄ある程度市場(二次流通)に出回っている作家に関しては一通り存じておりますが、流通量が少ない・新進気鋭といわれるような未だ二次流通まで作品が出回っていない作家に関しては知識が無く、この点は今後の個人的な課題だと思っております。これからも時間を見付けて美術館等に足を運び、知識のブラッシュアップに努めていきます。

近美コレクションの中では【松樹路人】が印象的でした。
普段取り扱っている作風とは異なるモチーフが多く違いを感じました。
美術館とご自宅ではサイズが違います。鑑賞して楽しむには飾る場所が必要であり美術館に飾るような100号クラスの作品をご自宅で飾るのは現実的ではありません。
そして往々にして同じ作家でも商業的な側面に寄り添った作品、いわゆる作家の代表的な作品と作家の探求心や挑戦心、つまり表現したいことが如実に表れている芸術的な側面が強い作品と別れていることが多いです。
今回、鑑賞した松樹路人に関しては殆どの作品が100号クラスであり、市場で見かける作風である静物画や少年・幼女ではなく非常に挑戦的でありテーマ性がある作品が多かったです。
当然、テーマ性が強すぎると家でゆっくり鑑賞するには適さない場合もありますので仕方がないことかもしれません。

つまり、どの作家も商業と芸術のバランスを取りながら大家への道を歩んでゆくのかなと感じました。
多くのものに値段が付く世の中ですので、美術品も例外ではありません。
市場と芸術のように相反するものを両立しないと、なかなか後世に残るような作家にはなりにくいと感じます。
鑑賞者によって多種多様な感じ方があるかと思います。
2020年の3月15日までやっておりますので足を運んでみてはいかがでしょうか。


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