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2020年06月11日 [絵画 買取]

絵画・美術品における【鑑定書】【保証書】とは

骨董品の買取なら獏

鑑定

はじめに

絵画・美術品の付属品に、【鑑定書】と【保証書(作品証明書など)】があります。これはお持ちでない方も多いですが、作品の売却をする際には重要なケースもあります。
両者を同じようなモノだと思われている方も多いですが、美術商の中では使い方が明確に分かれています。特に【鑑定書】は非常に重要であり、鑑定書無しでは売買出来ない作品もあるほどです。
今回はそんな【鑑定書】と【保証書】の違いと重要性についてまとめたいと思います。

*当社は絵画・美術品の買取専門店ですが、今回は珍しく絵画購入時のポイントについても触れています。美術品を売りたい方だけでなく、新たに購入されたい方にもお役立ていただける内容となりますので、是非ご一読下さい。

鑑定書 とは 公的な証明書

【鑑定書】とは、[美術業界や作家の関係者が設立した公的な鑑定機関が発行した、真筆の証明書]、簡単に言い換えると、[本物であることの証明書]です。
悲しいことですが、贋作(偽物)は世の中に多く存在します。特に、有名で高い市場価値を有する作家は贋作が作られる事が多いです。厄介なことに贋作はよく作られており、よほど精通していないと真贋の判断は困難です。
その作品を取り扱う画商を信用して購入することも出来ますが、万が一その画商が居なくなってしまった場合、作品の保証がされない状態となります。

本物かどうかという不安があると、コレクターは安心して絵画・美術品を購入出来なくなり、結果的に美術市場が停滞してしまいます。
そんな時に役立つのが【鑑定書】です。鑑定書は専門家のような深い知識が無い方も安心して本物の作品を購入できるようにと作られた制度です。
下記の鑑定書は洋画家・東郷青児のモノです。

東郷 鑑定書

鑑定書の発行対象は、亡くなった作家の作品

まず、鑑定書は全ての作品に対して発行されるわけではありません。
発行される対象は、原則 亡くなった作家の作品のみです(※一部例外作家あり)。存命している作家の作品は、「真贋の判断は作家本人に確認すれば可能である為、鑑定書を発行する必要はない」という考え方があり、発行されない事がほとんどです。

では、既に亡くなった作家作品は全て鑑定書が必要なのか?と言うと、答えは「いいえ」、鑑定書が必要となるのは一部の作家作品のみです。
ある程度有名な作家は、没後に鑑定機関が設立されます。しかし、市場価値の変動により鑑定書無しで作品が流通される作家も居ます。この必要有無の判断は難しい為、売却を検討されている業者の担当スタッフに確認いただくことをおススメします。

偽物の鑑定書…? 稀なケース

かなりイレギュラーなことですが、過去に[偽物の鑑定書]を目にしたことがあります。
また、鑑定書をコピーして作られたモノもありました。
百貨店やギャラリーといった場所で購入されていれば出会う代物ではありません。

こちらも稀ですが、[本物だが効力を有しない鑑定書]も存在します。
以前は鑑定書としての効力があったものの、何らかの理由で発行元機関が消失・もしくは権利を失った場合、鑑定書も効力を失います。鑑定書という名が付いていても、美術業界として認められた人物・機関が発行した鑑定書ではないと認められない、ということですね。

保証書 とは 販売元が発行する証明書

これまで鑑定書の説明をしてきましたが、以下は保証書についてです。
【保証書】とは販売元が発行する証明書、言い換えると[販売元のみとの約束証明]です。【鑑定書】は販売元から独立した所定鑑定機関が発行する為公的な力を持ちますが、【保証書】は販売元のみが作品の真贋を担保するため、販売元が店を閉めた時点で効力を失います。
そのような理由から、美術業界全体において保証書はあまり力を持ちません。
但し、美術業界に強い影響力を持つギャラリーなどが発行した保証書の場合多少の付加価値がありますので、売買の時にはあった方が良いとされています。

下記の保証書は作品証明書と記載されていますが、意味合いは同じです。

保証書

鑑定書と保証書、作品売却時の取り扱いについて

鑑定書や保証書をお持ちの場合、是非作品と一緒に保管をしてください。作品のご売却をされることになった場合、鑑定書や保証書があることがプラスに作用することがあります。
具体的にご売却の際にどのように役立つのか、本章で見ていきます。

〜鑑定書が必要な作家作品の場合〜

鑑定書が必須の作家作品、ご売却完了までの基本的な流れは以下の通りです。
1. 現物確認と共に、鑑定書の有無を確認
2. 鑑定書が無い場合は鑑定に出し、鑑定書を取得
3. 鑑定書取得後、本物と証明されればご売却が正式に完了

先に述べたように、鑑定書の発行対象となるのは、一部の亡くなった人気作家の作品のみです。鑑定書が必須である場合、必ず鑑定書の取得が必要となります。(※例外有。下で説明します。)
鑑定書取得までにかかる時間は、日本国内に鑑定機関のある作家の場合1~2カ月、国外に鑑定機関がある作家の場合は半年程になることもあります。(海外ではいわゆるvacationを楽しまれる方も多く、タイミングが悪いと相当な時間が掛かります。)
鑑定に出すタイミングは業者により買取前・後 様々ですが、鑑定書を取得できないと売買取引は正式に完了しないため、取引完了までに長い時間を要する事になります。(鑑定に出した後偽物であることが発覚した場合は、取引不成立となります。)

鑑定に出すにも勿論費用が掛かり、およそ3〜6万円程です。従って、お客様が鑑定書を既にお持ちの場合、買取業者はその分のコストを削減出来るため、買取価格にその分を上乗せすることが出来ます。逆に無い場合はその分買取価格が下がってしまうこともあるでしょう。

※例外:鑑定書必須の作家作品でも鑑定書無しで流通するケースがあります。
作品の市場価値が鑑定代(3万〜6万円程)より低い場合、鑑定書取得代の方が高くなってしまうため、鑑定書を取得せず流通させることがあります。

〜保証書がある場合〜

保証書は上でご説明した通り[販売元が発行する証明書]であるため、公的な鑑定書ほど重要視はされません。但し、販売元(=保証書の発行元)が影響力のあるギャラリーなどの場合は付加価値が多少付くこともありますので、お持ちの方は保管されることをおススメします。

絵画購入時は、鑑定書・保証書の有無を要確認!可能であれば取得・作成を依頼しましょう


絵画・美術品は決して安い買い物ではありません。作品によっては数十万から数百万円、それ以上の金額で売買されるモノも多くあります。
市場で流通している作品がすべて本物であれば鑑定書や保証書など必要ないのですが、残念なことに、市場価値が高い作品ほど贋作のリスクが高い傾向にあります。せっかく高い金額を出して手に入れた作品が贋作だったら目も当てられませんよね・・・。

ということで、公的な鑑定機関が設けられている作家作品を購入する場合は、【鑑定書】の取得を依頼した方が安全です。上で触れたように市場価値との兼ね合いや美術業界の慣習で鑑定機関が存在していても鑑定書を取得せずに販売しているケースがありますが、購入する時は是非販売元に確認を行ってください。

また、現存作家や没後に鑑定機関が設立されていない作家作品の場合は、販売元に【保証書】の作成をお願いすると良いでしょう。【鑑定書】のように公的な効力はありませんが、販売元が営業を続けている限り本物であることを保証してもらえるので無いよりかなり安心です。
なお、百貨店や有名画廊で絵画を購入する場合は、購入時の領収書が保証書代わりになりますので保管しておくことをおススメします。

まとめ

絵画・美術品の本質は見て楽しむことで結果的に生活の質を上げることだと、個人的には思っています。しかし、[資産]としての側面もありますので、いつか売却を検討する時が来た時にスムーズに対応できる体制だけ整えておくと、後々の助けになると思います。

この記事を読んで、「保証書も鑑定書も無い・・・」と思われた方、保証書の再発行は購入時期により難しいかもしれませんが、鑑定書はご自身で取得可能です。
所定鑑定機関が設立されているかどうかは、インターネットで【作家名+鑑定】で検索する、もしくは 美術年鑑や美術市場などの専門誌で確認いただけます。
作品の売却時に合わせて取得する事も可能ですので、売却を検討されている方は是非当社『東京の美術品買取専門店獏』へお気軽にご相談ください。

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